妊娠して悪阻が始まり食べられなくなったものは多いけど、何故だかふと頭に浮かんだものは食べられる。先週からずっと気になっていたサイゼリヤのミラノ風ドリア、今日ようやくテイクアウトして食べることができた。久しぶりに食べたミラノ風ドリアは美味しかったし気持ち悪くなることもなかった。
ミラノ風ドリアは子どもの頃から大好きなメニューで、実家の一番近くにあるジャスコ(当時はイオンじゃない)で買い物をしたあと、かなりの頻度でそこにあるサイゼリヤに行き、母と妹とお昼ご飯を食べていた。食べ足りない時はプチフォカッチャ付き、たまに、食後のトリュフアイス。
記憶に残るランチといえば、かつてのラフォーレ原宿新潟店(現在のネクスト21)の最上階あたりに、濃厚なデミグラスソースがたっぷりかかったとろとろ卵のオムライスが有名なエスプリ(だったと思う)というレストランがあった。わたしが小、中学生だった頃、週末になると母はよくわたしと妹を連れて、街に出かけて洋服を買ってくれた。昼には決まってエスプリに行き、三人でオムライスを食べた。大好きなお出かけコースだった。
家族四人でカプリチョーザにハマったこともあった。ライスコロッケとパスタとピザ。テーブルの上にあった料理のほとんどがトマト味だったような気がするけれど、そこに必ず妹の大好物たらこスパゲッティもあった。食卓の風景は覚えていないけれど、楽しかった。家族全員の笑顔がそこにあった。
29歳にもなってこんなことを思い出すのは、いま、お腹の中に赤ちゃんがいて、これからはわたしが夫と、上に振り返ったような思い出を子どもと共に作っていくことを想像したからだろうか。
大人になって自分の給料を好きに使えるようになり随分とグルメなものを食べるようになったけど、そればかりが記憶に残るのではないなと思った。