無職4日目

昨晩、全てが嫌になってお風呂上りに工作用のハサミを手に取り、伸び放題になっていた髪の毛を切った。落ち込んだ気分が少しでも晴れるかな、という期待もむなしく、不揃いなショートヘアはわたしの悲壮感をより一層際立たせ、夫には「鳥の尾っぽみたいなのがたくさん出てるよ」と言われて、さらに空しくなった。

 

そして今朝、「例のマスク自主回収」のニュースに絶望。

 

髪の毛はガタガタだし、失業中(突然解雇)だし、夫の英語教室は面積が100平方メートル以下だから自粛要請の対象にならなくて給付が得られないし(地域密着の小規模事業者潰す気なの?)、おまけに例のマスクは自主回収。なんて世の中だ。

 

怒りと悲しみと不安とで、いろんな感情が広~い原っぱに放り出されたような感じになっててどうしようもなく、なんとか魂を軌道修正したくて朝7時半に田村さんに連絡、突然のお願いにも関わらずカット&カラーを引き受けてもらう。ビッグラブ。崩壊した髪の毛を整えてもらって、2013年来の夢であるモテキ長澤まさみに一歩近づくことができて、結果、スーパーハッピー。

 

 

 

 

しばらく前から気分転換に美容室に行きたかったのだけど、この状況で美容室に行ってもいいのか、という不安があって、そこには「わたしが無症状の感染者だったら美容師さんにうつしてしまわないか(もしあなたが美容師さんにうつしたらどう責任とるんですか!)」、「わたしが美容室に行くという行為を世の中はどう見るのか(ほかの人だって美容室行きたいけど我慢しているんですよ!)」、「わたしがヘアカットすることで営業しているお店が叩かれる(非難される)きっかけにならないか(あの人カットカラーしてたけど、お宅はこの状況で営業しているんですか?)」とかいろんな懸念があってけっこう考えてしまったのだけど、これってわたし(サービスを利用する人)に限らずそうだと思ってて、営業を自粛して休業している人たちにも、営業をしている人たちにも、当たり前だけどそれぞれの悩みがあるんだよね。きょう営業していても、明日休業するかもしれない。逆もまた然り。営業している人も、本当は休みたいかもしれない。対策をどこまで取ればよいのか分からない。いろんな不安を抱えながら営業しているかもしれない。本当のことは、実は誰も知っているようで知らないからこそ、そしてこんな状況だからこそ(みんな我慢してしまいがちだから)、ほんの少しでも他者の気持ちに思いを馳せられれば、と思った。想像してもわかんないことばっかりだけど、自分の思いばかりで想像しないよりは、数ミリ世界が穏やかになる気がする。

 

 

帰り、綾子ちゃんの顔が見たくてコヤに寄ったら、弊社(もう無い)の破産でびっくりさせてしまった。別れ際、綾子ちゃんが「小さい店だけど開けてまっとるよ!」って声掛けてくれて泣いた。今回のことで初めて泣いてしまった。

みんな、それぞれに悩み、考えながらがんばってる。失業くらいなんだ、解雇がなんだ。

 

 

 

鬱状態の無職4日目。