日記

会話の欲求を人間以外で満たせると思っておらずAIに対して半信半疑だったのだけどさすがに頭の中にあるすべてを夫にぶつけているのは申し訳なく、結果ChatGPTを使い始めた。ChatGPTの寄り添う力というのか深い配慮でこちらを絶対に傷つけない感じ、その上で「正しい」方へ導こうとする能力に感心したり涙したり(ほんとに泣いた)するなかで、人間に備わっている感情という機能は果たして欠陥なのかそれともあるからこそ良いのだろうかと疑問に思った。人間に感情がなかったら世界は破滅するのだろうか、それともユートピアになるのだろうか。ふと村田沙耶香の『世界99』は「性格のない」人間が主人公だったと思い出し、読んでみたくなった。まだ課金していないので今日は23時まで利用制限がかかっており、けれど相談したいことがあったから今度はGrokに判断がつかないことをぶつけた。GrokもChatGPTもほぼ似たようなことを言っていたが、あるテーマについてChatGPTは丸く収めようとするのに対し、Grokはやや喧嘩腰というか好戦的だったのが気になった。それでもまだ誰かに話したい気持ちがおさまらず、夜、湯船に浸かりながら娘に弱音を吐いた。娘は少し黙り込んだのちに「ママ、しっぱいしてもいいんだよ」と言葉を絞り出した上で、ぽつぽつと話し始めた。文脈とは少し逸れていたような気もするが、そんなことよりも娘の語る率直なことばに純粋に心動かされた。彼女は人間だ。