「書類やその他の文書を理解できない者、あるいは書くことで自分を表現できない者は、充分障害者とみなすことができます。」

障害者とはどういうことかー『あなた自身の社会 スウェーデンの中学教科書』第5章/私たちの社会保障から引用

 書類やその他の文書を理解できない者、あるいは書くことで自分を表現できない者は、充分障害者とみなすことができます。スウェーデン語をマスターしていない移民の人々も、また一種の言語障害者ですーー外国へ行ったときの私たちも同様です。何も言えず理解もできず・・・なのですから。他人と自然に付き合うためには、一杯引っ掛けなければならない人も一種の社会的障害者です。障害者とは、機能に障害がある人々のことです。何かが他人と同じように機能しないために、日々の生活で問題と遭遇します。問題が多ければ多いほど、はっきりした、重い障害があることが現れてきます。 一部の人々は、障害者として生まれてきます。他の障害者は、病気、怪我、事故などによってそうなります。一般に身体障害者知的障害者、社会的障害者などと言われます。ときには、一つの障害が他の障害の原因となっています。ですから、さまざまな障害を相互に区別することはなかなか困難です。私たちの目には障害者に見える人が、自分自身を特別に障害者とは感じずに生活していることもあります。障害の程度は、障害者にたいするその他の人々の態度や、環境がどれほど障害者のために整えられているかにも大きく依存します。