ミニオンズフィーバー(Minions: The Rise of Gru)公開日

アマゾンの森林火災ではAURORAの「The seed」を聴き涙を流しながら環境保護団体に日本円で1万円相当を寄付し、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退しタリバン復権、女性の学ぶ機会が脅かされていると知ればまた心を痛めて寄付、ロシアのウクライナ侵攻が始まってすぐの頃には「第三次世界大戦が始まる」と連日嫌でも流れてくる情報に震え上がりながら国連にまた寄付。「令和になってから何一ついいことないじゃん改元したほうが良いんじゃないのそういえば『令和元年のテロリズム』って本を見つけたよ」と夫に話しながら、元号になにか見えざる力があると思っているあたりスピリチュアルっぽいなと真顔に戻るのだった。感情に振り回されがちで情報に踊らされがちで物理的にどれだけ距離があっても他人事と思えず大した収入もない(謙遜ではなくまじでない)のに勢いですぐお金を送ってしまう(家族に対してもそう)。しかし大嫌いだった安倍が殺されてその直後に参院選の選挙が行われ、次第に明らかになる安倍(を筆頭とした政治家たち)と統一教会の関係を知るうちに、途方もない無力感に襲われ、いくら海外メディアでウクライナの惨状を知ろうと心動かされることも何かアクションを起こそうという気にもならず、日本、というか安倍のことしか考えられなくなってしまった。そう、これを書きながら気付いたんだけどこれは途方もない無力感なのだと思う。安倍がくそ、自民党がくそ、安倍が悪、自民党が悪って考えているうちは(今振り返ると)まだ選挙やデモ、署名といったいわゆる正当プロセスでの意思表示でどうにかなると思っていた節があるのだが、きのう観ていた全国霊感商法対策弁護士連絡会の記者会見で弁護士から出た「憤りの対象は個々の信者とかに向けられるものではなく、やっぱり統一教会、巨悪に向かうべきだと私は思います」という発言で耳にした「巨悪」という言葉。政治と金、政治と宗教。政治とカルト。これはもう私が投票しようとデモを起こそうと何も変わらないのではと途方もない無力感に襲われる。自分が心の底から憎む組織と関係が深い人物を殺す。全然分からなくない。それ以外に世の中に訴える手立てが、一体どこにあったというのだろう