Birth is so chaotic and violent

夫が、「子どもという『守るべきもの』が生まれて初めて、この世が暴力や危険に溢れていることに気づいた」と言っていた(私による意訳で、本人の発言は、この言葉通りではない)。自分一人では生きていくことができない子どもは様々な危険に晒される。ここ数日、原爆が投下された日や終戦の日があったこともあり、NHKで放送されている様々な戦争関連番組を観た。親とはぐれ、もしくは失い、幼いがために自分で自分の名前を言えなかった子どもは、大人になってからも「本当の自分の名前」が分からず、親族を見つけることもできない。乳飲み子は泣き声がうるさいからと殺されて、小学生であっても戦争に加担させられ死んでゆく。暴力や危険に溢れているこの世の中で、それでも命は始まり、それでも子どもを育てていく。最近、アイスランドのポストクラシカルミュージシャンÓlafur Arnalds(オーラヴル・アルナルズ)のアルバムをお互い気に入ってよく聴いていて、夫は、なかでも「Undone」の歌詞が素敵なのだと教えてくれた。夫が話していた「この世が暴力や危険に溢れている」ことについて、私はそれをいつ自覚しただろうと考え、たぶん社会人になってからあからさまな女性差別をうけたこと、自分にフェミニズムの視点が加わってからだと思った。性差別に限らずこの世はいつでも暴力や危険に溢れていて、それに無自覚なまま・もしくは加担しながら生きていくこともあれば、どこかのタイミングでその事実に気が付いて、落ち込んだり、傷ついたり、呪ったり、絶望したりしながら生きていくこともある。

 

As we get bigger and bigger
The distance between ourselves and that other
Outside world becomes smaller and smaller
And this world that we are inside
Which seems so huge in the beginning
And so infinitely welcoming
Has become very uncomfortable
And we are obliged to be born
And my father says that birth is so
Chaotic and violent that he’s sure
That the moment of birth, we’re all thinking
This is it. "
"This is death."
" This is the end of my life.”
And then we’re born and it’s a surprise
Cause its just the beginning

 

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