性と法律

2016年に買ったまま積読になっていた本、ちょっと難しそうと思って読むのを先延ばしにしていたんだけど、本棚を整理していて久しぶりに手に取り今なら読めそうと思ってページをめくってみたらすごく面白かった。

性と法律――変わったこと、変えたいこと (岩波新書) | 角田 由紀子 |本 | 通販 | Amazon

まだ読んでいる途中なんだけど、セクシュアルハラスメントがれっきとした犯罪として処罰の対象となるのは、背景に女性弁護士が増えつつあることが理由の一つとしてあげられるといったことが書かれていて、なるほどと思った。弁護士の世界にも医学(産婦人科)の世界にも政治の世界にも会社の経営者層にも、女性が必要。

 

昨晩何気なくテレビを見ていたら放送していたこの番組。

眠らない街「東京」その発展の秘密に発掘映像で迫る! たけしのその時カメラは回っていた「東京ナイト! 眠らない街の知られざる歴史」|予告動画 |NHK_PR|NHKオンライン

バブル期かな、世の中のサラリーマンが自身の昇進をかけて宴会を盛り上げるための芸を磨くべく勤務時間が終わったあともがんばっていましたみたいな紹介がされていたんだけど、記録に残るのは男の話ばかりだと思った。歴史もそうだけど、人口が減少しつつあるとはいえ日本に暮らす人が途絶えていないというのは、男の数だけ女がいるということなのだけど、なぜ女性の暮らし、生き方の記録が残っていないのかな。私たちは「男」の歴史を学ばなくてはならないのか。ひるがえって近年は平成時代と比べればまだ女性の活動も活発になったりメディアに取り上げられたりすることが増えているのではないか。いつか2000年代や令和時代が「歴史」として振り返られるときに、かつてよりも女性の記録が残っていればいいなあと淡い期待をする。

 

以前、赤ちゃん用に買ったパジャマが触り心地が良くておなかがすっぽり隠れて気に入っていたので、色違いも欲しくて改めてお店に行ったら、ピンクのうさぎ柄と青のクルマ柄というラインナップだった。最初にピンクを買ったから今回は青のデザインを買おうと手に取ったら店員さんから「それは男の子用だから、女の子にはピンクがおすすめですよ」と言われて私も夫も嫌な思いをした。何が嫌かって、男の子がピンクを好きになったり、女の子がクルマを好きになったりする機会が奪われることが嫌。消防隊員になるのは男の子、総理大臣は男の子、保育士は女の子、そうやって社会的規範に押し込められることがたまらなく嫌だ。性別で選択肢を奪われることはあってはいけないと思う。「男の子向けの」パジャマを買って赤ちゃんに着せてみたら、はじめは私も夫も見慣れなくて「たしかに男の子っぽいね」なんて言ったけれど、毎晩見ているうちに夫が「見慣れてきた」と言っていて、ああこれは「慣れ」の問題なんだなと思った。日本では、これまでの価値観を持っていると、多くの人が「男の子がピンク」の服を着ていて「女の子が青」の服を着ていることに違和感があるだろうけど、それは「男の子が青」、「女の子がピンク」を見慣れてしまっているからだ。ただの慣れの問題、だったらどんどん新しい価値観を取り入れて、どんどん違和感を感じて、そして慣れていったらいいよね。慣習は変えられる。