金沢には古くからある銭湯が多く残っていて（それでも近年徐々に減っているようだが）、私の生活圏内にもいくつかお気に入りがある。最も通っているのはやはり家から一番近くにある銭湯で、歩いて5分もかからないくらいのところにある。仕事で疲れた日も、ストレスを感じてリフレッシュしたい時も、そうでないときにも銭湯に行く。家のお風呂より広くて、人の存在があって、みんな気持ちよさそうにしている。それだけで十分。今日は夫が早朝からスキーに出かけたため、日曜だけど半日ワンオペだった（14時までワンオペすれば、感覚的には終日ワンオペだ）。銭湯はかなり気軽なショートトリップ。家以外の風呂に入れば、何となく気分が変わる。市内では珍しいという薪で沸かす湯で温まっていたら、壁を隔てた隣の男湯から、楽しそうに入浴する幼児とお父さんの声が聞こえてきた。いい湯だな。私は湯当たりするとけっこう酷いことになるタイプなので早めに風呂を上がると、またも壁を隔てた隣の脱衣所から、気持ち良さそうに演歌を歌うおじさんの声が聞こえてきた。よきかな。濡れた髪の毛を隠すように頭にタオルをのせ、240円のビールを買って、しんとした雪景色のなか歩いて帰りましたとさ。日曜。
