根拠のない大丈夫

先週末、色々としんどくなって昼から銭湯に行って「密」がなさそうな店を選んでひとり蕎麦定食を食べてきた。子が生まれてから、ほとんどを家の半径1km以内で過ごしている。生活圏内を少し離れてみると外の世界には美しい風景や面白い街並みが広がっていて、引きこもって生活していたために目に見える範囲が狭くなっていたことを実感した。心の健やかさは色んなものに支えられている。家の外の世界は、人間が増えても減っても何か事件があっても、いきなり大きく変わってしまったりしないのだ。

 

私はひとりで仕事をしているのに前職(出版・広告代理店)の人とのつながりがほとんどなくて、本当にこれで良いのだろうか、今更だけど挨拶回りとかした方が良いのだろうかと考えていたら、前の会社の先輩が「別につながってても役に立たないよ」って言ってくれて妙に安心した。別に根拠なんてなくっても、誰かが「大丈夫」と言ってくれるだけで救われることがある。数年前、もらった言葉を屋号に付けるほど尊敬していた人から、酒の席で「きっとあなたはどこ行っても何しても大丈夫だと思う」と言われたことがある。「なんでそう思うんですか?」って聞き返したら「根拠はないけどみんなに言ってるの!やる気出るでしょ!あはは!」って笑って誤魔化されたのだけど、それ以来わたしは「どこ行っても何しても大丈夫」だと信じているのだ。