日記(について)

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大学生の頃は一人暮らしだったということもあり、毎日その日の出来事や感じたこと思ったことを丁寧に日記に書き綴っていた。読んだ本や印象に残った音楽をメモとして残したり、新聞の切り抜きや映画のチケット、美術展の入場券なども貼り付けたりして記録していた。日記を付けるのは習慣になり、社会人になってから忙しくて毎日書き記すことができずに一週間や一ヶ月分をまとめてメモ書きのように残すこともあったけれど、かれこれ10年以上?続いていた。日記を更新できなくなったのは出産して一、二ヶ月が経った頃だった。家から出ない。自分自身に変化がない。インプットがないので何かに心を動かされることもない。感じることがない。書くことがなくなったのか、初めての育児に忙殺されて書けなくなったのかわからないけど、体調を崩して丸一ヶ月ほど寝たきりだったこともあり、完全に日記を書かなくなった。私にとって手書きの日記を10年以上続けているというのはアイデンティティのひとつだったのでストップしてしまったのはすごくショックだったけど、過ぎ去った日々を思い出すにはもう時が流れすぎていた。子どもが生まれるという人生でも割と大きなイベントがあった一年の記録を残せなかった後悔を抱きつつも気持ち新たに2022年から日記を再開したのだけど、ここ一、二週間の日記をつけながら気が付いたことがある。日記の主語が「私」ではなくなっていたのだ。「〇〇(娘の名前)がたのしそうだった」「〇〇がはじめて△△をした」。やっぱり主観を失っているというか、ここ最近、あまりに自分のことを後回しにしすぎていた気がする。明日から保育園に通い始めるので、少しずつ自分を取り戻せたらいいな。