「この人生を二度と幸や不幸ではかりません」

夫が今年の6月くらいから総合病院に通っているんだけど、通院し始めたばかりの頃、「病院にいると、見るからに具合が悪そうな人もいれば一見健康そうな人もいて、みんな人知れず身体の不調を抱えながらがんばってるんだなって思ったんだよ」と話していたのがなんとなく印象に残っている。離婚経験がある私の母はそれなりに人生で苦労してきた方だと思うのだけど、可愛らしい見た目と(?)天然っぽいゆるふわな雰囲気から「お嬢様」とか「箱入り娘」と言われることもあるらしく、悩んではいないものの、いつか「なんでかな〜」と言っていた。隣に座っている人のことでさえ家族のことでさえ、本人が抱える悩みや過去のことを完全に知ることはできなくて、当たり前だけど健康そうに見えて病気と闘っている人もいれば金持ちそうに見えて借金まみれの人もいる。みんなそれぞれが置かれた環境のなかでがんばっている。そこに比較は必要がない。ふと思い出した、(たぶん)朝日新聞の「折々のことば」で紹介されていた一節、「この人生を二度と幸や不幸ではかりません」。腰の調子が悪くて一ヶ月ぶりに接骨院。と言って気づいたけど一ヶ月しか持たなかったのだなあもう少し日々のセルフケアを頑張りたい。施術を受けながら雑談していたら、流れで健康についての話になり、「身体の不調が2ヶ月のあいだ続き、病院に行っても原因不明と言われて心身共にまいっていたときに、神社に行って祈祷をしてもらったら2日後に治った」というエピソードを教えてもらった。日本人、無宗教とか何とか言うけれど、大なり小なり神を頼って生きている人は少なくないような気がする。それはまったく悪いことでも何でもなく、むしろ自然のことのように思う。家に帰り、今月末に手術を控える夫に「手術の成功を祈って参拝しに行こう」と誘った。