日記

神田近江屋洋菓子店にずっと行ってみたくて、でもケーキ買って電車に乗るのもなんだかなあ(崩れそうだしヨレそう)と思って諦めていたんだけど、東京についてまず新宿に向かうため中央線に乗ったら「よーいしょ!」って声に出しながら勢いよく隣に座ったおじさんの膝にコージーコーナーのケーキ箱が乗っててそうだよねケーキ買っても電車乗れるじゃんって思ったけど結局今回は行かないことにした。なんだかんだ半年に一回くらい東京に来ているけど一応東京(というか神奈川と千葉)には住んだことがあるので東京について一時的に「どこもかしこも人人人!」って思うけどすぐ正気を取り戻して普通になる。早川ユミさんに会いに吉祥寺で開催されている「土を着る 土着のフェミニズム展」に行った。吉祥寺駅からpooolに向かう道すがら、店店店店、道の両側に雑貨屋があり喫茶店があり美容室があり古道具屋がありほんとうにたくさんの店があって、それぞれの店に感性が合ったり何かを求めていたりするお客さんがいるというのは何かすごい気がする。ユミさんのハンドメイド本「かぞくのかていか」を買ってサインをしてもらうときかんたんに言葉を交わしたのだけど「出版社だと完成までに1年も2年もかかっちゃうでしょう。こういう本は思い立ったらすぐできちゃうからいいわよ」と言っていて、凝った作りでそんな簡単に出来上がったものには思えなかったけど、それくらいのスピード感でなにかを作ってみたいと思った。ユミさんは背筋がシャキッと伸びてて可愛かった。それからずっと気になっていた国分寺の早春書店にも行った。地方で暮らしているわたしなんかは新刊コーナーに夏葉社の本が並んでいるだけで感動する。東京に来てまで(もちろん、もっと石川県に近いところでも手に入るのだろうけど)手に入れる本ってなんかすごくない?島田さんがすすめていた「喫茶店ディスクール」と、それから益田ミリの文庫本(古本)も二冊買った(ほんとうは「父と子の絆」も買いたかった)。わたしが一人暮らしをしていた頃は誰かに会いたくていろんなお店に行っていた気がするしお店の人に顔を覚えてもらうと嬉しかった。大学の友達とは別に、下北沢でバイトをしていた頃はしもきた友だちみたいなのもできて楽しかった。都会ならではなのか本当は地方でもそうなのか分からないけど、お店がたくさんあって、そのなかで通って仲良くなりたいひとがいるみたいなのは都会の方が選択肢が多いような気もして羨ましい。早春書店はいい店だった。通って仲良くなりたくてまた半年くらいして東京を訪れる機会があれば早春書店に再び来たい。本当は東京にいるあいだに点滅社のフリーペーパーもゲットしたくてもう一件行ってみたいと思っていた本屋さんがあったけど寒さで諦めて妹と合流して家に向かった。せっかく太平洋側まで来て寒いのまじで無理。泊まっているのは新宿エリアで近所のスーパーは当たり前に23時まで営業しているし道路も明るいし誰かしら人が歩いていて、本当は(せっかくひとりで来ているのだし)夜の散歩を楽しみたいけど寒いから無理。雪がない寒さというのは、雪がある寒さよりも人を冬嫌いにするような気がする。はやく暖かくなってほしい。