日記

読んだ人の心をやわらかくする、優しい文章の一つやふたつ書けたらいいなと思うのだけど、そうありたいと思えば思うほど、何も言葉が出てこなくなる。わたしは、そうやって狙ってやることが嫌いだし、「受け取られ方」を意識しているその下心みたいなもの、あなたが誰かを意識して書くとき、一番鮮明になるのは、あなたの意識からこぼれ落ちている、見えなくなっている誰かの存在である。そもそも表現活動において需要と供給なんてものを意識したら終わりで、夫も言っていた「作れば買ってくれる人がいるんだよ」。また、千葉雅也さんのツイートをたまたま目にしたのだが、「やっぱり作ろうとして作るものよりできちゃったものなんだよなー。」これに尽きると思う。夢想することはある。いつかは感謝を伝える文章が書きたい。あのときつらかったとか殺したかったとか憎かったとかそんなことばかり言っている私だけど、いつかは、本当は愛しているんだよってことが書きたい。